平成19年  9月 定例会 - 09月10日−一般質問−03号

 

◆6番(野本恵司議員) 議席番号6番、鴻創会の野本恵司です。ただいま議長より発言の許可をいただきましたので、9月定例会における一般質問を行いたいと思います。

  1番といたしまして、市民の文化を高める行政と教育行政について。文化、芸術は、市民の日常生活をより楽しくし、心をリフレッシュし、豊かにするために大きな役割を担っています。市民の文化活動には大きく2つの種類があると思われます。1つは、教養、文化を高める事業で、プロの演奏家や芸術家の方々によります事業、コンサートなど、高度な芸術に触れたり、鑑賞したりすること、もう一つは、市民みずからステージに立つなど文化活動をすること、それらを遂行していくために本市は施設として鴻巣市文化センターや、先ごろオープンしました花と音楽の館「花久の里」など、高度な音楽や芸術など、文化に親しむことができるすばらしい施設を所有しております。また、アンサンブル鴻巣ヴィルトゥオーゾ弦楽合奏団にも他市にはないような、常に高度な芸術を享受することができる市だと思います。

  一方、厳しい財源の中で、これらを維持管理していくことは非常に難しく、より一層努力と工夫が必要であると思われます。また、小中学校の義務教育の中においての文化面での教育も、すぐに数値などで結果があらわれるものではありませんが、美しいものを美しいと感じる心、健全で豊かな心をはぐくむ上で重要な役割を担っていると思います。私は、これらの行政活動は、決して別々のものではなく、1つの線上にあるものと解釈しており、幾つかの部署にかかわる行政事務が連携して執行していくべきものととらえ、以下の質問をいたします。

  (1)市民文化事業について。ア、市民文化に対する方針や考え方はどうなっているのか、お尋ねいたします。

  次に、イといたしまして、文化事業の現状についてですが、鴻巣市文化センタークレアこうのすや花と音楽の館「花久の里」を初め公民館やコミュニティセンターなど、公共施設における文化事業の実施状況はどのようなものかをお尋ねいたします。

  次に、ウですが、今後の文化事業の取り組みにおいて、より一層市民と行政が協働により展開していくことが文化行政の推進のために有効であると思われます。例えば公民館自主事業など、予算に限りのある催し物などを市民団体等と共催して受益者負担の観点から有料事業としてつくっていくなどの新しい手法をつくり出すことによって、さらに市民の文化を高めるための可能性が大きく広がると思われます。また、市民団体の力だけでは達成できないような大きな事業にも市や施設などの共催によって実現するような事業も考えられると思いますが、効率的で、より質の高い文化事業の実施について、実情と今後のお考えをお聞かせ願います。

  次に、(2)教育行政について。文化を高めるという観点での教育行政について、最初に申し上げましたとおり、小中学校義務教育の中に高度な芸術などに触れる機会をつくることは、児童の豊かな感性や心をはぐくむ上で非常に大切なことであると思います。

  アといたしまして、今までも市として教育の中での文化事業に力を注いでこられたと思いますが、その実施状況を伺います。

  イといたしまして、私がPTAの学校行事への協力といたしまして、学校音楽会などの際、楽器運搬を手伝う機会が何度もありましたが、私が知る限りでは、子どもたちが使う楽器は非常に古いものが混在したり、壊れたままになっていたりしているものがありました。小中学校における教材としての楽器の現状についてお伺いします。

  最後に、ウですが、ピアノの調律についてです。小中学校には大体のところ2台ずつのピアノがあると思われます。1台は音楽室のピアノで、もう一台は体育館にあります。ピアノという楽器は、音楽という教科において標準、スタンダードを示す存在です。しかし、これは使っているうちに弦の緩みや劣化で音程が狂ってしまいます。音楽を奏でる上では、音程が合っているということは前提としていなければならないことで、一般的なピアノを使用するコンサートなどの際には演奏会ごとにピアノの調律をしています。私が調べたところによりますと、現在学校のピアノの調律は1台当たり2年に1回になってしまったと聞いております。音楽の授業は毎日のように音楽室で行われており、音楽室のピアノを使用する機会は非常に多いわけで、ピアノの調律が狂わないことはあり得ないと考えられます。音楽教科の物差しとも言えるピアノの調律の実情についてお聞かせ願いたいです。

  次に、大きな2番、市民の生命を守る行政についてご質問いたします。6月定例議会一般質問においても同じタイトルで心臓突然死対策としてのAEDの件、交通事故死者対策、そして自殺対策の3つの質問をさせていただき、それぞれについて回答をいただきましたが、それらは、どれもが継続的に取り組んでいくべき内容でした。私は、市民にとって一番身近にある市の行政が、市民の生命を守るために国、県と連携をとって現状の死者数をさらに減らすための具体的内容に取り組んでいかなければならないと感じております。今回は、特に自殺者対策にスポットを当てて質問をいたします。

  (1)自殺者対策について。くしくも本日9月10日、本日から16日まで自殺予防週間となっております。それに先駆け、8日には内閣府主催の第1回自殺対策シンポジウムも開催され、問題が投げかけられました。

  アといたしまして、自殺対策基本法に基づく市の取り組み、平成18年に国会で成立し、施行された自殺対策基本法では、その基本理念として、@自殺が個人的な問題としてのみとらえるべきものではなく、その背景にさまざまな社会的な要因があることを踏まえ、社会的な取り組みをしなければならないこと、A自殺が多様かつ複合的な原因及び背景を有するものであることを踏まえ、単に精神保健的観点からのみならず、自殺の実態に即して実施されるようにしなければならないこと、B自殺の事前予防、自殺発生の危機への対応、自殺が発生したとき、未遂に終わった事後の各段階に応じた効果的な施策として実施しなければならないこと、C国、地方公共団体、医療機関、事業主、学校、関係民間団体、その他の関係するものの相互の密接な連携のもとに実施されなければならないこと、これらであり、この法には国、地方公共団体、事業主等の責務についても記されております。平成18年6月26日に厚生労働省から各県、また指定都市に自殺対策基本法の成立、公布とともに、自殺予防に向けて総合的な対策を推進するように依頼文が送付されています。

  また、平成19年4月には有識者で構成される自殺総合対策のあり方検討会により、総合的な自殺対策の推進に関する提言が報告されております。それによると、自殺者は平成17年までの8年連続で3万人を超える状態が続いており、自殺という問題が、その本人にとっての深刻な事態であるだけではなく、その家族と周りの人々に大きな悲しみと生活上の困難をもたらすこと、さらに自殺未遂者は少なく見積もっても自殺者の10倍以上であると言われ、年間の自殺未遂者は30万人以上で、自殺未遂者の家庭や周りの方々への影響を考え合わせると、毎年百数十万人以上もの人々が自殺問題で苦しんでいると言及しています。これを1日に換算してみますと、自殺者は毎日90名、未遂者は900名以上、それにより苦しみを受ける関係者は4,000人も5,000人もいると思われます。このような深刻な状況を前にして、国、県、市の連携等を含め、法に基づく市の取り組みはどのようになっているのか、あるいはどのようにあるべきかを伺います。

  イといたしまして、自殺原因としてのうつ病対策の現状と今後の取り組みはでございます。WHOの調査では、95%以上の自殺者が直前にうつと診断されており、また日本における自殺未遂者の調査でも75%が精神疾患などになっていると言われております。とりわけ中高年の自殺者は、うつ病の割合が多いとされております。そんな状況で医師に相談、受診を考えている人は約2割にすぎないという報告もあります。自殺対策のためには、うつ病対策を避けることはできないと思われますが、私が市民の方から直接いただいた相談では、市内においてうつ病を治療している病院は2院だけで、受診者は非常に多く、待ち時間が長くて、また診察時間は短い傾向にあり、病院に通うことが苦痛だ。また、このような状況では治るものも治らないのではないかという不安とともに、今後うつ病を治療する病院をふやしてほしいという要望も訴えていらっしゃいました。この現状に市としても積極的に取り組んでいただきたいと願いますが、お考えをお聞かせいただきたいです。

  ウ、自殺者遺族への支援体制は。エ、自殺未遂者に対する支援は。これらに関して自殺未遂者の再起と防止や遺族の心理的ケアを充実するため、実態を明らかにする調査研究の実施と遺族への支援活動においては、行政だけではなく、民間団体との連携も必要であると思われます。それらの対策とともに、自殺を考えている人が相談したいと思い、意を決して窓口を訪れたとき、何よりも決してたらい回しにすることなく、必要な支援を行うことができるような行政の専門部署を提供することが必要ではないでしょうか。今までの取り組みも重要であり、意義あることだったと思いますが、何しろ自殺者数が減少してこないという現状を顧み、今後市として一人でも多くの命を救い、不幸を減らすことに精いっぱい努力して、鴻巣をよいまちにしていかなければならないと思います。以上、市民の生命を守る行政についての質問といたします。

  再質問については、自席においてさせていただきます。

◎山田芳久教育部長 それでは、1の市民の文化を高める行政と教育行政についての(1)市民文化事業についてのア、イ、ウについて一括してお答えいたします。

  初めに、市民文化に対する方針等でございますが、芸術、文化は人々の創造性をはぐくみ、その表現力を高めるとともに、人々の心のつながりや相互に理解し合う土壌を提供し、多様性を受け入れることができる心豊かな社会を形成するものであると認識してございます。第5次鴻巣市総合振興計画においては、心豊かでときめきのあるまちづくりを進めるため、施策の中で市民文化の創造と交流の促進や芸術、文化の振興がうたわれ、市民の皆さんに芸術、文化に触れる機会を提供していくこととしてきています。

  次に、鴻巣市文化センタークレアこうのすや花久の里など、公共施設における文化事業の状況についてでございますが、初めにクレアこうのすにおいて実施している自主事業等は、子どもから高齢者まで幅広い年代の方に喜んでもらえるよう演劇、ミュージカル、クラシック音楽、落語、演歌、ポップスコンサート、映画鑑賞など、これまで共催事業を含め147事業を実施してまいり、昨年度まで10万5,000人の方々が鑑賞しています。また、クレアこうのすをフランチャイズとするアンサンブル鴻巣ヴィルトゥオーゾも地元のクラシックファンをふやすべく平成19年度からは友の会を設立し、地域に密着した楽団を目指し、鴻巣市の音楽文化発展のために活躍しています。

  ことし5月に開館した花久の里は、7月末までの状況でございますが、指定管理者であるNPO法人が主催する事業及び花久の里が主催する自主事業としてフラワーアレンジメント教室やクラシックコンサートなど6事業を行い、約400名が参加されました。ことしも今年度中にコンサートなどを中心とし、毎月1回以上の事業を実施する予定でございます。コミュニティセンターでは、貸し館事業が主体であり、自主事業は実施しておりませんが、センター利用者による発表会等がそれぞれの館で行われております。また、公民館では貸し館事業のほか、子どもから大人までのあらゆる年代を対象とした多種多様な教室、講座を開催しております。具体的には子ども茶道教室、生け花教室、着物着つけ教室、アフタヌーンコンサート、スプリングコンサートなどの事業を実施しています。

  次に、市と市民による協働の事業展開の状況と今後のあり方につきまして、クレアこうのすではご存じのように平成18年度から3年間、財団法人鴻巣市施設管理公社を指定管理者として指定し、施設の管理運営のための管理料のほか、利用料金制により文化事業を企画、開催し、事業収入の増収を図るなど民間企業的努力が求められております。ご質問のクレアこうのすにおける市民との協働による事業、つまり共催事業につきましては、平成18年度には平賀美樹サクソフォーンリサイタル、こうのすふれあいコンサート「舘野泉ピアノリサイタル」、関口志津子ソプラノリサイタルの3事業を実施いたしました。平成19年度は、現在のところ予定はありませんが、チケットの販売手数料が文化センターの収入となるなど、双方にメリットがある場合、今後も積極的に市民の方と協働し、効率的で質の高い文化事業を行うよう考えております。また、公民館につきましては、社会教育施設であることから、基本的には営利を目的とする事業を行うことはできませんが、収益を上げる事業をすべて禁止しているものではありません。お尋ねの共催事業につきましては、公民館事業として企画、実施してまいりたいと考えておりますが、今後公民館運営審議会のご意見などをいただきながら進めていきたいと存じます。

  続きまして、(2)教育行政についてのア、イ、ウについてお答えいたします。議員ご指摘のとおり、小中学校教育の中に高度な芸術などに触れる機会をつくることは、子どもたちに豊かな感性や心豊かな心情をはぐくむ上で貴重な体験であることは言うまでもありません。各小中学校では子どもたちの豊かな心を育成すべく、創意工夫を凝らした教育活動を展開しております。その状況について報告いたします。昨年5月12日に東京室内管弦楽団を招聘し、合併後初めてクレアこうのすにて鴻巣市内の小学5年生、中学2年生を対象に音楽鑑賞会を開催しました。本物の演奏を生で聞くことは、児童生徒の心に強く響き、感動したと感想を述べる児童生徒が多数おりました。また、学校行事として、小学校では中学校吹奏楽部やヴィルトゥオーゾなどのプロの楽団を招聘しての芸術鑑賞教室や、社団法人ピティナによるクラシックコンサートを実施している学校もございます。中学校では声楽を専攻して大学生による合唱鑑賞や、修学旅行において日本の古典芸能である能、狂言鑑賞を実施している学校もございます。また、各学校において地域の方をゲストティーチャーとして招き、鴻巣の伝統芸能、ささら獅子舞、琴、尺八、大正琴の体験学習を総合的な学習の時間やクラブ活動、音楽の授業において実施しています。このような事業は実施後すぐに成果が得られるような事業ではありませんが、重要な教育活動の1つとして、今後一層充実させていきたいと考えております。

  次に、小中学校における教材としての楽器の現状についてのご質問でございますが、市内小中学校には音楽科の教材備品としてさまざまな楽器が管理されており、合奏を通じて児童生徒の豊かな情操を養い、生活を明るく、潤いのあるものにする態度や習慣を育てる一端を担っているところでございます。そのような中、学校によっては古くなった楽器が混在していたり、壊れて用をなさないものがあるのではないかとのご指摘でございますが、通常教育委員会といたしましては、音楽科に限らず、各教科の教材備品に欠損などが生じた場合には修理または買いかえで対応しているところでございます。また、教材備品を新規で購入する場合は、年度当初に各学校に配分する予算の範囲で学校、各教科で必要と思われる物品を精査し、教育委員会へ要望することとなっています。

  なお、要望に当たっての必要優先順位は、各学校に一任しておりますが、昨年及び今年度においても楽器の要望はなかったというのが現状でございます。いずれにいたしましても、備品の購入に当たっては、各学校内で調整を図り、また精査した上で教育委員会に要望し、購入していることをご理解いただき、今後とも各学校と連絡を密にしながら、予算の範囲内で備品の充実を図ってまいりたいと存じます。

  次に、ピアノの調律についてのご質問でございますが、現在市内の各学校に2台ないし3台のピアノが設置されております。そのピアノの調律につきましては、平成17年度までは年2回行っておりましたが、平成18年度より年1台となり、各学校にお願いしているところでございます。議員ご指摘のとおり、音楽教育のかなめとなるのがピアノであることは十分認識しているところでございますが、今後におきまして1台でも多く対応できるよう進めてまいりたいと考えております。また、音楽団体が学校で音楽活動を行う際に無償で調律を行ってくれているとの情報も耳にしておりますので、事実関係を調査の上、必要に応じ、関係の団体と連絡調整を図っていく考えでございます。

  以上です。

◎齋藤薫福祉部長 大きな2番、市民の生命を守る行政について。(1)自殺者対策についてのアからエにつきまして順次お答えいたします。

  まず、アの自殺対策基本法に基づく市の取り組みはについてお答えいたします。自殺対策に関しての基本理念を定め、国、地方公共団体等の責務を明らかにするとともに、自殺対策の基本となる事項を定めることにより、自殺対策の総合的な推進を図るため、平成18年6月に自殺対策基本法が制定され、10月28日から施行されました。この法律では、国、地方自治体、事業主、国民の責務を定めるとともに、政府が推進すべき自殺対策の指針として、基本的かつ総合的な自殺対策の大綱を定めることを義務づけております。これに基づき政府は、平成19年6月8日に自殺総合対策大綱を閣議決定し、地方公共団体を初め医療機関、自殺防止の活動を行う民間団体等との密接な連携を図りつつ、自殺対策を強力に推進していくことにより、平成28年までに平成17年の自殺死亡率を20%以上減少させることを目標といたしました。自殺総合対策大綱に定める当面の重点施策としては、自殺の実態を明らかにすること、国民一人一人の気づきと見守りを促すこと、早期対応の中心的役割を果たす人材を養成すること、心の健康づくりを進めること、適切な精神科医療を受けられるようにすること、慢性疾患患者等に対する支援、社会的な取り組みで自殺を防ぐこと、自殺未遂者の再度の自殺を防ぐこと、残された人の苦痛を和らげること、民間団体との連携を強化することの9分野において48項目の個別施策が決定されております。この法律及び自殺総合対策大綱に基づく市の取り組みにつきましては、現時点では施策体系として確立しておりませんが、自殺防止につながる事業として、心配事、悩みなどに関する市民相談や法律相談を実施するとともに、心理カウンセラーによる女性相談や中学校における心の健康相談を実施いたしております。

  次に、イの自殺原因としてのうつ病対策の現状と今後の取り組みはについてお答えいたします。うつ病対策としましては、心の健康相談を月1回定例事業として各保健センターで実施しておりますが、今後の取り組みの方向としては、平成19年4月に決定された国の新健康フロンティア戦略に基づき、うつに対する知識の普及啓発、うつ病の認識、受診の啓発などを事業の柱として、うつ病などの心の病気はだれにでも起こり得ること、うつ病を疑う際、うつ病は治療で回復すること、また1人で抱え込まなせないこと等を広く周知するとともに、あわせてメンタルヘルス講演会、心の健康相談会、健康教室などの実施を検討したいと考えております。また、現在鴻巣市健康増進計画いきいき健康プラン21を策定しているところであり、この計画の中で心の健康づくりを中心とした自殺防止のための施策体系を確立してまいりたいと考えております。具体的には、さまざまな悩みにより心理的に追い詰められた結果、うつ病などの精神疾患を発症していることが多く、これらの精神疾患の早期発見、早期治療に取り組むことにより、自殺者数の減少に資することができるとの観点から、健康づくりの一環としてのストレスの解消、気軽に相談できる体制の確立、うつ病に早く気づくことによる適切な治療を目標とした施策を検討いたしております。

  なお、うつ病の医療体制につきましては、現在市内で4医療機関が精神科、心療内科を標榜しておりますが、国の大綱におきましては、かかりつけの医師等がうつ病等の精神疾患の初期診断、治療できるようにし、うつ病対策に活用するとともに、精神科医療提供体制の整備を図ることとしておりますので、今後の国の取り組みを注視してまいりたいと考えております。

  次に、ウの自殺者遺族への支援体制はとエの自殺未遂者に対する支援はにつきましては、自殺総合対策大綱にもございますように、当面の重点施策として自殺未遂者、遺族等の実態及び支援方法についての調査の推進が掲げられ、今後詳細な調査研究がされ、国や県において具体的な取り組みが検討されるものと認識いたしております。したがいまして、国や県が策定する具体的な施策の動向等を踏まえ、市として実施すべき事業についての検討をするとともに、関係機関との密接な連携を図りつつ、施策の実施を推進してまいりたいと考えておりますので、ご理解を賜りたいと存じます。

◆6番(野本恵司議員) 再質問をさせていただきます。

  1番の(1)、イについて。市民が高い文化に触れる機会をふやすために公民館等において主催事業が開催されているということで、私も何度か楽しませていただいたことがありますが、予算やほかの事業との関連などから、開催は年に1回程度と思われます。そこで、市民団体主催の事業など、受益者負担という観点で有料の事業を公民館でできれば出演者の謝礼やピアノの調律などをすることができ、さらに回数もふやすことができると思われます。これによって市民にとって身近なところで、より高い文化に触れる機会がふえるのではないでしょうか。公民館のピアノ調律も年1回というふうに認識しておりますが、その機会をふやす手だてともなると思われますが、市の見解をお聞かせいただきたいと思います。

  1番の(2)、アについて。学校における芸術鑑賞教室は、ご答弁のとおり、すぐ成果があらわれるものではないかもしれません。しかし、さまざまな芸術に触れることは、子どもたちが将来にとって、その道や分野の入り口ともなるでしょうし、教科の授業では味わえないような感動を受けることができると思います。このような機会は、すべての学校において行われているのか、それとも学校によって行われることがあったりなかったりするのか、お尋ねいたします。

  1番の(2)、イについて。昨年度及び今年度、学校から楽器の要望はなかったとのことですが、私が知る限りは、学校経営の方々は各教科による優先順位はないとおっしゃっております。だとすれば、一事が万事で、その教材予算の枠そのものが小さいのではないかということを考えました。事実学校の楽器は古いものが多かったり、壊れたままだったりするということも見ました。それでは、どこに問題があると考えられるのでしょうか。改善するにはどうしたらよいと思われるのか、お聞きしたいと思います。

  ウについて。学校の事情を聞きますと、調律するピアノは、卒業式や入学式に使用する体育館のピアノを優先しがちとのことです。本当に音楽教育に必要な音楽室のピアノは、毎日の授業で使用しているので、間違いなく狂ってしまいます。長い歴史の中で、世界中の音楽教育のベースとして使用されてきたピアノという教材、物差しを正しく保つようにしていただけますでしょうか。

  次に、大きな2番の(1)、アについて。鴻巣市の第5次鴻巣市総合振興計画の政策2、施策2の1、健康づくりの推進のページには、鴻巣市の死因別死亡数の表が掲載されており、平成5年と平成14年のデータが比較されております。その中で数字は小さいながら、自殺の項目があり、ほかのどの疾病による死者数よりもはるかに増加率が大きいものでした。しかし、施策の中には、その段階では取り込まれておりません。現在の状況から、国も地方自治体もこれに取り組まなければならないことが定められましたので、今後市が策定する計画が主要施策として位置づけて、専門部署を定めていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

  次に、イについて。いきいき健康課で行っている定例事業である心の健康相談や精神保健家族の集いの利用実績についてはどうなのでしょうか。また、社会福祉協議会で行っている心配ごと相談というものもございますが、関係団体との連携はできているのか、お伺いします。

  自殺の直前に多くの人はうつ病にかかっているという調査結果が出ておりますが、最も自殺者の多い年代が、自分はうつだと思って医者に行くことは、かなり少ないという結果でございます。大綱によると、内科など通常の体調不良や持病などで受診した際にうつを発見できる取り組みを必要としております。国、県と共同で対策をしていただきたいと考えます。

  以上でございます。

◎山田芳久教育部長 1の市民の文化を高める行政と教育行政についての(1)市民文化事業についてのイの再質問についてお答えいたします。

  公民館のピアノ調律については、公民館まつりやコンサートの前に実施しており、平成18年度では箕田公民館が2回、その他の公民館が1回実施しております。市民に質の高い文化に触れる機会を提供することは公民館の大きな目的の1つであり、重要であると認識しております。現在でも市民団体との共催、あるいは公民館の後援事業として、有料な事業を含めて実施しているところであります。ご質問のピアノコンサートに限らず、芸術、文化に関します事業は数多く考えられますし、議員ご提案の市民にとって身近なところで、より高い文化に触れる機会がふえることはすばらしいことであると考えております。今後地域の身近な公民館が市民に活用されるようPRなどしてまいりたいと考えておりますので、ご理解を賜りたいと存じます。

  続きまして、(2)教育行政についての再質問に一括してお答えしてまいります。ここ1年から3年の間に芸術鑑賞教室等を学校行事として実施した学校は27校中5校でございます。また、総合的な学習の時間や音楽の時間などにおいて高度な芸術などに触れる機会を設けている学校は27校中10校でございます。しかし、芸術鑑賞教室を全校で学校行事として実施することは、現実的には難しいと考えております。したがいまして、市教育委員会では、毎年音楽鑑賞教室をクレアこうのすで開催しており、市内すべての児童生徒へプロ楽団の演奏を生で聞く機会を提供しております。このような高度な芸術に触れることにより、子どもたちが豊かな感性や心情をはぐくんでくれることが、この事業の大きな目標であります。一方、この中で一人でも多くの児童生徒がクラシック音楽やその演奏に興味を持ち、自分でやってみたいとの意欲を持っていただくことを期待しているものであります。

  次に、音楽教材の現状についてのご質問でございますが、学校備品の購入に当たっては、さきにも答弁させていただきましたが、各学校からの要望を受けて教育委員会で取りまとめて予算の範囲内で購入しているところでございます。備品等の要望については、各学校の教科主任が検討した中で、備品購入計画書を作成し、教育総務課に要望書として提出いただいた上で計画書に沿って購入しております。さらには、この状況を踏まえながら、各教科において授業に支障がある場合は学校からの報告、相談を受けて、必要に応じて直ちに対応が必要なもの、検討を要するものを判断いたしまして、購入、修繕等の対応を行っております。したがいまして、教育委員会といたしましては、学校に壊れたままの教材備品や耐用年数が過ぎて極端に古くなった教材備品はないものと認識しているところでございます。いずれにいたしましても、教育委員会といたしましては、今後とも各学校と連絡を密にとりながら、また必要に応じて訪問などで現地調査を行い、児童生徒の学校生活の安全や授業に支障がないよう配慮、検討してまいる所存でございます。

  次に、ピアノの調律に関しての再質問でございますが、議員のご指摘のとおり、ピアノは毎日、毎時間音楽の授業で使用されており、定期的な調律は欠かせないものでございます。したがいまして、今後教育部内での当初予算を検討する中で、調律台数をふやせるよう鋭意努力してまいりたいと考えておりますので、ご理解いただきたいと存じます。

◎齋藤薫福祉部長 大きな2番、市民の生命を守る行政についての(1)自殺者対策についての再質問で、ア、自殺対策を施策に加え、専門部署を定めることについて、イ、心の健康相談、精神保健、家族の集いの利用実績及びうつ病の受診体制の充実につきまして一括してお答えいたします。

  ご指摘のとおり、自殺で亡くなられた方の数が増加傾向にあることにつきましては、まことに痛ましい事態であり、深刻に受けとめる必要があると認識いたしております。現在策定中の鴻巣市健康増進計画いきいき健康プラン21におきましては、健康づくりの6つの課題と取り組みの方向を示し、このうちの1つである休養、心の健康の項目の目標として、自殺対策を位置づける方向で検討しております。また、さまざまな悩みにより心理的に追い詰められた結果、うつ病やアルコール依存症等の精神疾患を発症し、これらの精神疾患の影響により、正常な判断を行うことができない状態となっていることが自殺を引き起こす要因となることから、相談窓口の周知、うつ病の早期発見、早期治療などを健康増進計画の主要事業として取り組むとともに、所管課であるいきいき健康課が自殺対策についての中核的な役割を果たしてまいりたいと考えております。

  次に、定例事業の実績ですが、心の健康相談は、統合失調症やうつ病などの心の病気に関する悩み事の相談として月1回各保健センターを会場に予約制で実施しております。平成18年度実績は、予約により実施したのは3回で、5名の相談がありました。定例日以外では実人数で26名、延べ30名の方の相談があり、電話の相談も161件ございました。また、精神保健家族の集いは、統合失調症、うつ病などを有する家族をお持ちの方を対象に病気に関する知識などを学び、同じ悩みを持つ家族が出会い、支え合う家族同士の交流の場として年6回実施し、延べ33名の家族の方が参加されております。自殺は、倒産、失業、多重債務等の経済的な生活問題、病気や介護、看護疲れなどの家庭問題など、さまざまな要因と、その人の性格傾向、家族状況、死生観などが複雑に関係していることから、市では市民生活のさまざまな分野ごとに相談窓口を設置しております。具体的には、いきいき健康課の心の健康相談、やさしさ支援課の市民相談、法律相談、女性相談、教育委員会のさわやか相談員による相談などを実施しており、必要に応じ、関係部署が連携して取り組んでおります。また、今後は埼玉県立精神保健福祉センターや鴻巣保健所などの県の機関ともさらなる連携を図ってまいりたいと存じます。

  次に、うつ病の早期発見への取り組みですが、自殺総合対策大綱の自殺を予防するための当面の重点施策に早期対応の中心的役割を果たす人材を育成するという項目が掲げられ、その1つにかかりつけの医師等のうつ病等の精神疾患の診断、治療技術の向上がございます。このたび埼玉県疾病対策課及び埼玉県医師会の主催により、医療従事者を対象に自殺防止研修会が計画され、自殺対策の現状やかかりつけ医及び産業医のうつ病への気づきと自殺防止を内容として実施されます。自殺の危険を示すサインに気づき、適切な対応を図ることができる役割を担う人材等を養成することは非常に大切なことと認識しておりますので、これらかかりつけ医等に対する精神疾患の診断、治療技術の向上を図る施策の展開に期待するとともに、市といたしましては、うつ病についての理解を深めるための啓発、早期発見、受診勧奨などの事業を展開してまいりたいと考えておりますので、ご理解を賜りたいと存じます。

◆6番(野本恵司議員) 再々質問は1点だけありますが、今の自殺対策についてでございますが、基本的に今自殺については、防ぐこともできるしというとらえ方を進めていることと思います。そのためには、私がこの質問を準備してくる中ですごく感じたことは、1度未遂に終わった方が、再び自殺を実行するケースが非常に多いということでございました。ただ、そのようなケースをなかなか発見できない、これが現実問題だと思います。今後も継続的に、さらにこれからつくっていかれる施策だと思いますけれども、まずはその原因について知るということをいかにできるかということが、非常に難しい問題ではありますけれども、一番の大切なところであるのではないかと思います。

  そして、具体的に減らすということのときに未遂者をいかに探せるかということが、減らすことに直接つながっていくのではないか。それから、本人が診察を受けるということは、なかなか実行されないことであるということから考えますと、周りの人が気がついていくことということが、やはり大きな大切なことではないかと思われます。そのことについてご見解がありましたら、お聞かせいただきたいと思います。

  以上です。

◎齋藤薫福祉部長 自殺につきましては、先ほどもお答えさせていただきましたけれども、心理的に追い詰められた結果ということで、さまざまな要因があると思われます。それらにつきまして、現在のところ、本市で実施しておりますさまざまな、これは広報等でも実は各種の相談というのはあるのですけれども、この中でも15種類ほど、これは9月号なのですけれども、載っておりますけれども、こういった相談等をご利用いただきながら、なるべく早期に実態をつかみまして、その対策がとれるような対応をしてまいりたいと考えております。また、未遂者の発見となりますと、これは相談においでいただく分にはよろしいのですけれども、なかなか相談においでいただけない場合もあると思いますので、そういった場合には啓発等を進めまして、周りの方の相談という形でもお受けしていきたいというふうに考えております。

  以上です。